蕎麦にまつわることわざ|鳥取県米子市・伯耆町「ひの木家」

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蕎麦の花も一盛り

年頃の娘は誰でも、それなりに美しく、魅力が出ること

饂飩蕎麦(うどんそば)より かかあのそば

女房のそばにいるのが、一番気楽でよいとの戯言

胴壺(どうこ)の湯を産湯に使う

胴壺とは蕎麦の茹で釜である中釜を囲んで、中釜の二倍ほどの湯をたたえておくもの。胴壺の湯を産湯に使えるのも、蕎麦屋ならではのものと、誇るときに言う言葉

蕎麦屋の湯桶(ゆとう)

蕎麦湯を入れる漆塗りの湯桶は、角につぎ口がついているので、他人の話に横から口を出すうるさい奴を言う

蕎麦屋の喧嘩

蕎麦と側をかけて、側にいる者がたまらないこと

蕎麦の自慢はお里が知れる

よい蕎麦が獲れる所は土地が冷涼で、米を作るには適しないゆえ、蕎麦自慢はあまり自慢にならないこと

蕎麦には案山子(かかし)は効かぬ

山深い焼き畑に蕎麦を作った場合は、山鳥、野うさぎ、穴熊に荒らされやすく、案山子も効かないし、収穫までに苦労が絶えないこと

夏の蕎麦は犬さえ食わぬ

一般的に夏の蕎麦は美味しくないことのたとえ

けんどん屋の冷や飯

けんどんや屋は一杯盛り切りのめん類や飯などを売る店のこと。けんどん屋が自分の食事は、冷や飯ですませる意。「医者の不養生」「紺屋の白袴」のたぐい

蕎麦食ったら 腹あぶれ

あぶれは温めろの意。新蕎麦の時期、冷たい洗い立ての蕎麦を汁を付けずにすする食べ方があり、満腹する頃には芯から冷え切ってしまうから、風呂に入って温まれという意。また冷たい蕎麦は体を冷やすので、蕎麦湯を飲んでお腹を温めなさいという説もある

蕎麦作りに飢饉なし

凶作のとき、すぐに蕎麦をまけば、米、麦の補いになる。それだけ蕎麦は成長が早い

蕎麦で首くくる

できるはずがないことのたとえ

蕎麦と坊主は 田舎がよい

蕎麦と僧侶は、都からよいものが出ない

蕎麦に蝿が留まったら刈れ

秋の彼岸の頃になると、蕎麦の白い花の中に、あたかも蝿が留まったかのように、いく粒かの実が黒く色づく。それが刈り取りの適期だという言い伝え